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■ 新年に古い話                                2010.1.52010. 7.13



明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

ただ日付が一日変わるだけの事なんですけど、不思議に新たな気持ちになるんですね。
幾つになっても今年こそは、と言う気持ちになるみたいです。

この歳になれば、1年や2年でそう大きな変化は無い様に思っていましたが。
毎年、色々な事が起きて大変な思いをしたり、刺激を受けたり。

昨年の年末に秋葉原に行って来ました。
街の様子が変ったのには、ビックリしました。

数少なく残っているオーディオ専門店に入り、試聴して来たのですが。
この世界も変った様です。

専門誌の情報から音作りの変化を感じ、自分のオーディオが時代遅れになったのかと不安になり、確かめるべく重い腰を上げたのですが。
杞憂に終わりました。

確かに、そのリアルな音には驚きです。
左右、奥行き、上下まで見えるかの様な、まるでそこに演奏者が居るみたいな音作りには、一瞬唖然としました。

でも、そこには数分も居る気になれず。
それは音楽を楽しむ思いより、
音その物を聴いている、分析している、その為の機械、そんな印象です。

そういった楽しみ方も有るんでしょうけど。
それは自分にとって、さほど重要でない気もするし、遠い世界みたいな感じもします。

僅かな隙も誤差も許さず、完璧な再生音を追い求めた機器が、誇らしげに並べてあるのを見て複雑な思いがしました。

このある種の完璧を求めるのと引き換えに、失ったものも有る様な気がして。

歳のせいか、それとも時代の流れか。
それが流れなら、置いて行かれてもいいかな。

家に帰り、十数年前のすでにヴィンテージと呼ばれる部類に入ったオーディオの音を聴いて、やっと落ち着いて。

ゆったり、のんびり。

これからも自分流で行こう、、、かな。