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■ 牛丼店にて2006. 4. 5



プロとして歩き始めた20代前半の頃、プロとは名ばかりの無収入に近い状態で。
練習の合間にアルバイトをしながら、生き延びたようです。

東京の王子駅から都電で5つ目位の所にあった3畳一間の古いアパートに住み、
その日暮らしの気ままな毎日でした。

およそ部屋に合わない、高級オーディオとギターの名器が室内を占領して、
横になると隙間も無いほどでしたが。

この頃が懐かしく思い出され、幸せな気分になります。

この状態で結婚したのですから、若さとは大変なモノですね。
アパートは6畳に変わりましたが、部屋は以前に勝る古さで。
入口の引き戸を開閉するのにコツを要する、と表現すればお分かり頂けるでしょうか。

当時めったにお目にかかれない贅沢な食事といえば牛丼で。

その頃へのノスタルジーか
一人歩きの時、気まぐれで牛丼店に入る事が有ります。

家族と一緒の時は誰も付き合ってくれません、誘うと横目でチラッと見られそうで。

先日、春を思わせる爽やかな陽気に誘われ外出し、
孤独な旅人気分で千葉の町を歩き、牛丼店に入った時の事です。

高校生位のアルバイト店員の態度に感激。

自分に与えられた仕事を素直に果たしている姿は、
いい感じでした。

いつの時代にも、素晴らしい若者はいるんすね。

その日の陽気のように爽やかな気分になり、
いい一日でした。